復習のプロフェッショナルになろう(第6回)
はじめに
「復習」をテーマにした記事を6回に分けて取り上げます。前回までの記事では,模擬テストが終わったあとにどのようなことをしてほしいかをみなさんにお伝えしました。今回は最終回。模擬テストの具体的な復習の方法について,一緒に考えてみましょう。
具体的な「模擬テストの復習方法」
問題を解きなおす
模擬テストの復習で最も基本的な復習方法だ。数学では別解があったり,自由英作文では異なる内容で文章を書いたりするなど,模擬テストのときと同じように解くのではなく,別の解き方がないか,考えて解くのもよいだろう。
「途中まではあっていたのに…」という間違いを防ぐには,どこで間違えたのかを分析することが大事だ。
また,解きなおしでも答えや解き方がわからないこともあるだろう。その時は,解答解説を見ながら,答えを書きうつすことから始めてもよい。
間違えた単元の「教科書」を読む
模擬テストや高校入試の問題には,もととなる単元がある。中学校の教科書は丁寧な説明があるから,その単元を探して読み返すとよい。教科書の内容は確実にわかるようにしよう。
復習ノートをつくる
間違えた問題をコピーして,一冊のノートやルーズリーフにまとめる。自分の弱点を復習するために,何度もこのノートを見て,自分の弱いところを繰り返し振り返れば,苦手分野の内容も少しずつ記憶できて,得意分野になっていくはずだ。苦手な分野ほど,何度も見て,頭に入れよう。また,オリジナル単語帳などもおすすめだ。

復習は1人でやるもの,と思わなくてもいい
先生に聞く
わからなければ,学校や塾の先生に聞いてみるのもよい方法だ。きっと親切に教えてくれるはずだし,聞いていてわからないところがあれば,すぐに質問ができるから,納得するまで尋ねてみよう。ただし,何でも先生に聞くのではなく,自分で1度考えてみて,それでもわからないことについて聞くと,さらに復習の効率が上がる。
究極の復習は,「他の人に教えること」
人に教えることによる学習はとても効果が高いことが研究でわかっている。そのことを利用して,自分が学習したことを簡単にまとめて,友人や家族に話してみよう。はじめのうちは,うまく説明することが難しいかもしれないが,自分の理解が深まるにつれ,よりわかりやすく説明できるようになるはずだ。また,わからないと困っている友人に教えると,教えてもらう側も内容についての理解が深まる。
復習の方法はほかにもたくさんある。自分にあった復習方法を見つけよう。
ところで,復習をする上で大事なことは,「この問題はもう間違えないぞ!」という気持ちを持ちながら復習することだ。なんとなく教科書を読んだり,復習ノートを作る「作業」にならないように,くれぐれも気を付けてほしい。
今回のまとめ
-
復習方法は多様にある。自分に合った復習方法を探そう。
-
復習が作業にならないように気を付けよう。
模擬テストの結果に合わせて,あなたの弱点を補強する「五ツ木プラス」で効果的に復習しよう
おわりに
受験勉強は夏休みが大事!
部活動に所属している人はいよいよ引退の時期。また,すでに部活動を引退した人もいるだろう。夏休みは,まとまった学習時間がとれる一番のチャンス。3年1学期までの学習を復習し,2学期以降の受験勉強へとつなげてほしい。
2学期の「五ツ木の模擬テスト」は…
9月,10月の模擬テスト会では例年2万人~2万5000人,11月の模擬テスト会では,4万人以上が受験する。入試はライバルとの戦いだから,受験者数が増えると,心配になることもあるだろう。でも,「入試勉強」は自分との戦い。コツコツと,自分ができる学習を続けていけば,自然と結果に結びつくはずだ。
2学期以降の模擬テストでも,中1内容から中3内容まで,幅広い分野の出題を予定しているので,これからも模擬テストを受験し,しっかりと復習してほしい。