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秋から始めた受験勉強


 私は,勉強が好きではなかったため,中学1年生のころから,テスト勉強をし始めるのはまわりの人より遅いほうでしたし,同じ塾に通っていたライバルよりも定期テストで低い点数を取ってしまうことも多くありました。そのたびに「悔しい」と思ってはいましたが,テスト直前になってもなかなか本気になれませんでした。

 私が本気で勉強に取り組み始めたのは,中学3年生の9月ごろでした。そのころは,もうすでに受験勉強に熱心に取り組んでいた人も多く,私は受験勉強を開始するのが遅いほうだったと思います。夏は塾で夏期講習を受けていましたが,ただ宿題を仕上げるだけで,ほかの人よりも勉強量は少なかったと思います。夏期講習が終わって2学期が始まると,焦りを感じ,本格的に受験勉強をしようと決意しました。

 当然,それまで勉強をさぼっていた分は自分に返ってきました。苦手な教科でわからない部分が出てくると,どうしてもっと早く勉強を開始しなかったのだろう,と後悔しました。だから,その分ほかの人よりたくさん課題に取り組むべきだと考えました。苦手な社会や理科は暗記を完璧にし,単語帳や一問一答などに取り組む時間は毎日必ず取るようにしていました。得意な英語や国語も,塾や学校のテストでいちばん良い点数を取れるように,応用問題にも挑戦することを徹底しました。

 そんな日々に慣れてきたころに行われた,今まで先生に褒められることのなかった理科のテストで,初めて先生に褒められたのです。とてもうれしかったです。嫌になりながらも毎日勉強を続けることの意味がようやくわかったような気がしました。そして,私は必死に受験勉強に励みました。夏ごろの私とは違い,空き時間のほとんどは塾の自習室を活用し,わからない問題に取り組みました

 しかし,やっぱり受験勉強がつらいことは身に染みて感じました。簡単な問題が解けなかったときに劣等感を感じたり,「志望校に受からないかもしれない」という不安が募ったりする日々でした。そんな自分を支えてくれたのは,友達や先生でした。思わず泣いてしまったときにはなぐさめてくれて,不安になったときにはいっしょになって悩んでくれたその存在は,私にとってとても大きく,その大切さを実感しました。

 受験当日も緊張しましたが,「志望校に絶対に受かってやる」という強い気持ちで試験に臨みました。その結果,第一志望の学校のコースに合格することができました。

 私が高校受験で大切だと思うものは,苦手な教科にもめげずに挑戦する勇気と,自分の目標に一歩でも近づこうとする根気強さです。私は高校受験を通して,たくさんのことを学びました。だから,みなさんも自分の納得する道に進むことができるように頑張ってほしいと強く思います。


I高校 1年 Y.Oセンパイ




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